季節のスクランブル交差点に立っている。日の出前の凍てついた空気が、一段と落下するように
最低気温が指先に襲いかかる!その、限界がほんの少し緩んできた実感を日々記憶する。「春」が姿を変えて、訪れてたと感じる「四季彩」があって。その遠くに朝焼けにくっきりと富士山と笠雲。
幻想の世界が訪れ始めていた。真冬と早春の風が、熊野灘で出会う「天地創造」の始まりのひとときに遭遇する。伊勢志摩(安乗岬)豊穣の海の水平線に太陽柱が昇り始めていた。高さがピークに達したその下に太陽のよみがえりである!
大気がものすごいエネルギーの波に揺れる。朱の色は恐ろしいまでのグラデーションで魅せる。外洋航路の船舶が木の葉のごとく、大気の揺らぎに翻弄されて。蜃気楼の世界の中で、シルエットがかろうじて「船」であろうと云う「姿」「形」を止めている。ドロドロと溶けながら昇る朝陽と出会う。